2025年8月2日、埼玉県行田市で下水管の点検作業中、作業員4人がマンホールに転落して死亡するという痛ましい事故が起きた。報道によると、作業員たちは転落防止用の安全器具を使わず、呼吸用のマスクも準備していなかったという。警察は業務上過失致死の疑いで捜査を進めている。
正直、「なぜそんな基本的な安全対策すら行われていなかったのか?」という疑問が強く残る。下水道内には有毒ガスがたまりやすく、酸素不足の危険もある。こうしたリスクは、以前に八潮市で起きた道路陥没事故の際にも指摘され、広く報道されていたはずだ。作業前には空気の状態を測定し、安全装備を確実に身につけることは当然のことである。
にもかかわらず、それらが守られていなかった。これは明らかに会社側の責任だ。作業員全員が自らの判断で安全対策を省略するとは考えにくい。おそらく、会社全体が時間やコストを優先し、安全対策を軽視していたのではないか。
安全対策がないがしろにされ命が軽く扱われていたとすれば、それは重大な問題である。この事故は「たまたま起きた不幸な出来事」ではない。必要な対策を怠った結果として、起こるべくして起きた事故だ。関係者の責任は極めて重い。
今後、同じような悲劇を繰り返さないためにも、会社の安全管理体制がどうなっていたのかを徹底的に明らかにしなければならない。亡くなった4人の命を無駄にしないために。
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